心理学で何がわかるか』(村上 宣寛. 筑摩書房, 2009)についての感想.

(私にとって)内容的に目新しいものはなかったが,科学としての心理学がどんなものかを知りたい人が入門として読むにはちょうど良いと思う. それにしても,あいかわらず,心理学,言語学,情報科学1などは,一般人(?)が持っているイメージと実際の(大学などでの)研究内容とが,かなり異なっている2ようだ.人は,言語,心理,教育,運転,PCの操作など,とりあえず自分が経験し,ちょっと他人よりできる(と信じている)ものについては,原理などを理解していなくても,自分の経験を(過剰に)一般化して話したくなるのかも知れない3


  1. 他の分野もそうなのだろうけど… ↩︎

  2. というか,ますますそれが酷くなっている… ↩︎

  3. この言説自体が過剰な一般化の結果なのだが… ↩︎