「ウイルスをやっつけるイオン」は本当に人体に無害なのか?』(日経エレクトロニクス),

パナソニックはナノイーの効果はヒドロキシ・ラジカルによるものだと説明していました。そこで私は「ヒドロキシ・ラジカルは体内で発生した場合には発がん性を持つ。ユーザーがそうした物質を吸い込んだ場合の安全性をどのようにして確認しているのか」と質問したのです。
会場の雰囲気が悪くなるのはわかっていました。でも「ウイルスや細菌のたんぱく質を変性させて不活性化や除菌を行う」という例を数多く紹介しながら,同じくたんぱく質で構成されている人体への影響について触れないのは納得がいかなかったのです。パナソニックがどのように回答したかは元のニュース記事を見てください。基本的には,質問に対して誠実に答えていただけたと思います。
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結局のところ,100%安全な物質は存在しませんし,「安全でないのなら危険だ」と決めつけることも思考停止です。グレーの状態を受け入れるしかないのです。
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懸念があるならそれを消費者に正直に話し,その問題に対してできる限り努力していることを示す。それが,メーカーとして取るべき誠実な態度なのではないかと思うのです。