正式に某社との契約が切れたので退職の経緯.

理由

社内でソフトウェアの違法使用が氾濫しており,改善提案を行ったりしたが改善される見込みがなく,ライセンスだけではなくセキュリティなど色々な面で管理者としてきちんとした仕事ができそうにないため.

詳しい経緯

今回退職した会社は従業員120人1程度で建築・不動産販売・賃貸マンション経営などを行っている会社. そこに,これまで専任者がいなかった情報関連(機器)管理者として入社した.

入社してみたらMicrosoft Windows2, Microsoft Office3や桐,ゼンリンの地図などの違法使用が氾濫していた. 前の担当者や出入りの業者に確認してみると「数年前から新しく購入するパソコンに関しては,なるべくプリ・インストールされたものを提案するようにしているので以前よりは良くなった」4とのことだったが,それでもMS Officeについて言えば,退社した時点で,社内にあるパソコンの1/3程度(40台程度)にインストールされているものが同じ1枚のCDからインストールしたものだった5

社内に違法使用が氾濫していることを知った時点で,各部署の情報関連機器を管理している(はずの)社員が集まる会議で改善を訴えたり,業務改善提案を提出6してみたりしたのだが,議事録には残らないし,非公式に上司から「今年度の会社の業績が良かったら考えないこともない」といった回答がされる程度だった.

インストールメディアは本社に1枚しか無いし,自分でセキュリティ更新を適用できるような知識7のある社員もほとんどいないため,Office 2000もインストールしたときのままでセキュリティホールだらけ.しかし,顧客管理などに専用のシステムを用いたりしているわけではなく,多くの業務はWordとExcelで行われている.このような状態では,ソフトウェアのライセンスだけではなく,セキュリティに関する責任も全く取れないので退社するとこになった.

BSAACCSへの報告8はどうしよう…


  1. 正社員・パート・派遣社員を含む. ↩︎

  2. Windows 2000 ↩︎

  3. Office 2000 ↩︎

  4. その後,「片手間でやっていて専門家ではないのだからコピーは仕方ない」「コピーできるようにしているほうが悪い」「うちだけではない.どこでもやっている」という論理が破綻していたり,万引きで捕まった中学生みたいな言い訳を聞かされるわけだが… ↩︎

  5. 前任者と出入りの業者が違法インストールして各部署・支店に配布していたようだが,どのマシンに何をインストールしたかの記録はないらしい.40台程度というのは前任者の記憶による.また,アクティベーションが採用されたOffice 2003以降の保有ライセンス数を全体から引いても,その程度.ちなみに,Office 2000のCDは1枚しか発見できなかった. ↩︎

  6. 退職届を人事課が受理した後で社長から慰留された際に確認したら,採用・不採用に関わらず社長には届くはずの提案書は部長の段階で破棄されていた.これを知った時点で慰留されても残る気は無くなった. ↩︎

  7. Office 2000の場合,(Office|Microsoft)Updateで自動的に適用されるわけではない.また,更新の適用の際にはインストールに使ったCDの確認がある. ↩︎

  8. 社長がソフトウェアの違法使用の罰金を知ったことで,やっと8月末になって前任者(私が退職することになり,また責任者になる)が現状確認(対策ではない)の指示を受けたらしい. ↩︎