『「どんな疑問や目標が求められているのか」という発想を壊したい』(発声練習),
卒業研究や修士研究、博士研究、科学的研究一般、技術的討論で求められる主張は、己の感情を相手に伝えるのが目的ではなく、自分が信じる事柄についてその理由を相手に伝えるのが目的。私が,博士論文を書き上げるのをあきらめてしまったのは,このようなことをきちんと理解できなかったせいなのだと思う.今になって考えれば,周りの人達はこのようなことをアドバイスしてくれていたように思うのだけど…
だから、正解がない問題に直面したときには、理想的には、これらをすべて相手に提示できないといけない。
- その問題を解く必要性
- その問題が解決できたと判断できる条件(基準)
- その問題に対する解決法
- その問題に対する解決法をあなたが提示した条件で評価した場合の達成度
- その達成度で問題を解決できたといえるかどうかについてのあなたの主張
とはいえ、こんなのをいきなり提示できるならばそもそも大学なんて通わないでいきなり科学界や産業界にデビューを飾ればよいので、指導者(先生、先輩、本など)の手助けをかりながらちょっとずつ答えられるようになればよい。
先生や先輩や上司は、いきなりこんな能力を求めてくるけれども、当然、あなたがそんなことをできないのは知っているのだから、「自分が今できないのは当然」「毎日、毎日少しずつできるようになればよい」「今日の自分ができなくても、数ヵ月後の自分ができればよい」と考えて、手を動かして、わからないことがあったら恥ずかしがらずに尋ねて、少しずつ少しずつできるようになればよいと思う。