松下電器、白物家電300万台リコール』(/.-J)や『コースター:設置以来3割が探傷検査せず 毎日新聞調査』(毎日新聞)というニュースを読んでいると,「2007年問題」とはWikipediaにあるような,

保守を団塊の世代が主に行っているため、定年退職後保守を行える技能を持つ人間が企業に存在しなくなり、業務が滞って経済に重大な悪影響が出るのではないかという懸念から生じたものである。
というものではなく,
  • 実は(日本の)企業は初期不良を減少させることは得意だけど,昔からずっと1保守・点検はいいかげんだった.
  • しかし,1990年代までは経済もそれなりに拡大していたので,機器・機材の更新が製品寿命2の前に(偶然にも)行われることが多かったので,保守・点検がいいかげんでも保守・点検のいいかげんさに起因する問題が露呈することが少なかった.
  • 1990年代前半にバブル景気が崩壊したこと,初期不良の少なさからくる品質への過信のために機器・機材の更新が滞った3.だが,保守・点検のいいかげんさは現在までずっと継続していた.
  • 更新サイクルが延びなければ2000年代前半に更新が行われていたはずの機器・機材がそろそろ製品寿命をむかえて壊れ始める.
という問題ではないのかという気がしてきた4. とすれば,団塊の世代の再雇用では2007年問題は解決しない5ということになる…


  1. 少なくとも,ここ30年くらい. ↩︎

  2. 多分,設計時に考慮する製品寿命は特別に考慮された機器・機材で無ければ10年程度だろう… ↩︎

  3. エコロジー・ブームとかLoHaSブームなんてものも関係あるかな? ↩︎

  4. きちんと検証したわけでは無いので,かなり妄想が入っている… ↩︎

  5. いいかげんな保守・点検をしていた当事者そのものであるし,もともときちんと保守・点検できるような知識・技能を持った人達はほとんど存在しないのだから… ↩︎