計画停電の影響
『夏季における計画停電の影響と空調節電対策の効果を評価』(産総研),その結果、計画停電における3時間輪番停電 (20%削減相当) シナリオでは、停電中に屋内に蓄えられた熱を除去するため、復電後、一斉にエアコンがフル稼働となるので、家庭ではかえって電力需要が増大した。そのため、業務と家庭の合計では9%の最大電力需要削減にとどまった(図3参照)。 (snip) エアコンの設定温度を住宅平均の24.5 ℃・事務所平均の26 ℃からそれぞれ28 ℃に引き上げると、家庭では6〜10%程度、業務では2%の節電効果があった(ただし、すべての住宅・事務所が引き上げた場合)。 (snip) 朝夕の打ち水は温熱環境を緩和させるものの、昼間に大規模に打ち水しても節電効果は小さいことがわかった。サマータイムにより、すべての人々が生活時間を1時間前倒しすると、14時の電力需要が抑えられる一方、帰宅によって16時に家庭での電力需要が増加し、業務と住宅を合計した最大電力需要は引き上げられる可能性があることがわかった。