「みんなの意見」は案外正しい
『「みんなの意見」は案外正しい』(Surowiecki, James. 小高 尚子[訳]. 角川書店, 2009)についてのメモ. 「はじめに」の,集合的にベストな意志決定は意見の相違や意義から生まれるのであって、決して合意や妥協から生まれるのではないから、多様性と独立性は重要だ。認知の問題1に直面した賢明な集団は、メンバー全員にとってハッピーな結論に到達するべく、各人に意見を変えるよう求めたりしない。その代わり、市場価格や投票制度などを使って集団のメンバー個人の意見を集約し、集団全体としてみんなの意見を明らかにするよう試みる。逆説的な感じもするが、集団が賢い判断をするためには、個々人ができるだけ独自に考えて、行動することが不可欠である。という4文2が最も興味深い… 本書における「認知の問題」とは,どこかの時点で必ず明快な答えが存在するようなタイプの問題のことをいう. ↩︎ ...